英検対策

【注意!】2024年英検の問題形式リニューアルに際し注意点をチェック

2024年度から英検の3級以上の級がリニューアルされます。

今回のリニューアルで何が変わるのでしょうか。

変更点や注意する点を解説いたします!

2024年度の英検のリニューアルはいつから?

2024年度 第1回検定から変更される予定です。

リニューアルの対象となる級は3級以上の級(1級、準1級、2級、準2級、3級)です。

4級と5級は今まで通りになります。

2024年度 第1回検定
  • 一次試験 6月2日(日)本会場
  • 二次試験 7月7日(日)本会場A日程 / 7月14日(日)本会場B日程
  • 申し込み期間 2024年3月15日(金)〜 5月8日(水)

英検はリニューアルで何が変わる?

変更点は下記の2つです。

  1. 試験時間(準2級、3級のみ)
  2. 試験内容

大きな変更点はライティングの問題数が増えることです。

今までライティングは1問のみでしたが、リニューアル後は2問になります。

それに伴い準2級以上の級ではリーディングの問題数が減ります。

リスニングは変更点はありません。

各級ごとに変更点を確認していきましょう。

1級の変更点

一次試験
  リニューアル前 リニューアル後
試験時間 変更なし(100分)
Reading 41問 35問
Writing 1題 2題
意見論述 意見論述+要約問題
Listening 変更なし
二次試験

Speaking 変更なし

準1級の変更点

一次試験
  リニューアル前 リニューアル後
試験時間 変更なし(90分)
Reading 41問 31問
Writing 1題 2題
意見論述 意見論述+要約問題
Listening 変更なし
二次試験

Speaking 受験者自身の意見を問う質問(No. 4)に話題導入文を追加

2級の変更点

一次試験
  リニューアル前 リニューアル後
試験時間 変更なし(85分)
Reading 38問 31問
Writing 1題 2題
意見論述 意見論述+要約問題
Listening 変更なし
二次試験

Speaking 変更なし

準2級の変更点

一次試験
  リニューアル前 リニューアル後
試験時間 75分 80分
Reading   37問 29問
Writing 1題 2題
意見論述 意見論述+Eメール問題
Listening 変更なし
二次試験

Speaking 変更なし

3級の変更点

一次試験
  リニューアル前 リニューアル後
試験時間 50分 65分
Reading 変更なし
Writing 1題 2題
意見論述 意見論述+Eメール問題
Listening 変更なし
二次試験

Speaking 変更なし

英検がリニューアルされる理由

なぜ英検はリニューアルされることになったのでしょうか。

その背景には「学習指導要領」の改訂があります。

学習指導要領とは

文部科学省が定めている教育課程(カリキュラム)の基準です。

全国どこの学校でも一定の教育水準が保てるように、教科書や時間割は学習指導要領に基づいて作られています。

約10年に1度のペースで改訂されます。

英検は学習指導要領に沿った出題を目指しているため、学習指導要領の内容に合わせてリニューアルすることになりました。

現行の学習指導要領の外国語の項目には下記のような目標が記載されています。

外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ,外国語による

聞くこと,読むこと,話すこと,書くことの言語活動を通して,簡単な情報や考え

などを理解したり表現したり伝え合ったりするコミュニケーションを図る資質・能

力を次のとおり育成することを目指す。

引用元:中学校学習指導要領

学習指導要領では「英語でコミュニケーションを図る力」を育成することが重視されています。

英検もこれに合わせて、コミュニケーションをとるために必要な英語力を問われるものに変わります。

英検リニューアル対策①:要約問題の対策(1級・準1級・2級)

設問の内容を理解しよう

リニューアル後はライティングに要約問題が追加されます。

追加される設問は下記の通りです。

1級と準1級は英語で、2級は日本語で設問が記載されます。

1級
  • Instructions: Read the article below and summarize it in your own words as far as possible in English.
    (指示:以下の記事を読み、できるだけ自分の言葉で英語で要約しなさい。)
  • Suggested length: 90-110 words.
    (推奨される長さ:90~110語。)
  • Write your summary in the space provided on your answer sheet. Any writing outside the space will not be graded.
    (解答用紙の空欄に要約を記入しなさい。欄外に書いたものは採点されません。)
準1級
  • Instructions: Read the article below and summarize it in your own words as far as possible in English.
    (指示:以下の記事を読み、できるだけ自分の言葉で英語で要約しなさい。)
  • Suggested length: 60-70 words.
    (推奨される長さ:60~70語。)
  • Write your summary in the space provided on your answer sheet. Any writing outside the space will not be graded.
    (解答用紙の空欄に要約を記入しなさい。欄外に書いたものは採点されません。)
2級
  • 以下の英文を読んで、その内容を英語で要約し、解答欄に記入しなさい。
  • 語数の目安は45語~55語です。
  • 解答欄の外に書かれたものは採点されません。
  • 解答が英文の要約になっていないと判断された場合は、0点と採点されることがあります。英文をよく読んでから答えてください。

筆者が一番伝えたいことを見抜こう

文章全体を読み、筆者が一番伝えたいメッセージは何なのかを特定します。

筆者の主張をメインに要約の文章を作成します。

最初のパラグラフ(段落)を読んだだけでは特定できない場合が多く、最初から最後まで全ての文章を読む必要があります。

早く正確に文章を読む力を養いましょう。

パラフレーズする力を鍛えよう

パラフレーズ(Paraphrase)とは、他の言葉で言い換えることです。

要約問題では本文の内容をそのまま書き写すのではなく、自分の言葉に言い換えて答える必要があります。

本文には具体的な表現が多く出てきますので、それを抽象的に言い換える力をつけることが大切です。

例えば、Many people take trains, subways, and buses.(多くの人が電車、地下鉄、バスを利用する)はMany people use public transportation.(多くの人は公共交通機関を利用する)のように言い換えることができます。

このように抽象的な表現に換える訓練をしましょう。

英検リニューアル対策②:Eメール問題の対策(準2級・3級)

設問の内容を理解しよう

Eメール問題は準2級、3級ともに設問は日本語で記載されます。

外国人から受け取ったEメールに対する返事を英文で書きます。

準2級
  • Eメール文中の下線部に対する質問を2つする。
  • Eメールに書かれている質問に答える。
  • 語数の目安は40~50語。
3級
  • Eメールに書かれている2つの質問に答える。(内容は自由に考えてよい)
  • 語数の目安は15~25語。
Eメール問題の注意点
  • 解答欄の外に書かれたものは採点されません。解答欄からはみ出さないように字の大きさを調整しながら書きましょう!
  • 解答が受け取ったEメールに対応していないと判断された場合は0点と採点される可能性あります。

冒頭にあいさつや感想を入れる

いきなり質問をする、いきなり質問に答えることは避けましょう。

Eメールでのやり取りですので、最初になにかあいさつのような前置きを入れます。

例えばEメールが旅行の話であればThe trip was great. (旅行は最高だったよ)やWe had a wonderful time.(素晴らしい時間を過ごしたよ)のような文章から書き始めます。

Eメールが相手の近況報告であれば、I’m happy to hear that~.(~を聞いて嬉しいよ)やI’m surprised that ~.(~を聞いて驚いたよ)などの感想を入れると良いでしょう。

答えなければいけないことに全て答える

問われている問題をしっかり確認し、全て答えるように注意しましょう。

焦って問題をよく読まずに解答を書き始めてはいけません。

2つ質問を書かなければならないのに1つしか書かなかった、2つ質問があるのに1つしか答えを書かなかったなどのミスを誘発する可能性があるからです。

英検リニューアル対策③:話題導入文の対策(準1級)

準1級のみ二次試験のspeakingに変更点があります。

Speakingの最後の問題(No.4)に話題導入文が追加されます。

話題導入文とはなにか理解しよう

The wealth gap between rich countries and poor countries often becomes a topic for discussion.

(豊かな国と貧しい国の貧富の差がしばしば話題になります。)

Should rich countries do more to help poor countries develop?

(豊かな国は貧しい国の発展のためにもっと支援するでしょうか。)

出典:日本英語検定協会|出題例

上記の赤字部分が話題導入文です。

今までNo.4では赤字部分がなく突然社会的な問題が聞かれていました。

今回のリニューアルで質問の前提となる情報が加わるようになります。

答えることは変わらない

話題導入文が追加されても答える内容は今までの英検と変わりません。

この話題導入文が加わることで質問の意味を理解しやすくなります。

今まで通り聞かれた質問に答えましょう。

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本記事では2024年英検リニューアルについて解説しました。

今回のリニューアルによって英検が難化する予想されます。

特にライティングが2倍に増えますので、ライティングの対策を強化する必要があります。

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