小論文対策

【大学入試】受かる志望理由書の書き方

志望理由書ってなにを書けばいいの?
志望理由が思いつかなくて、原稿用紙が半分も埋まらない・・・。

初めて書く志望理由書に、頭を悩ませている高校生も多いのではないでしょうか。

本記事では、大学に受かるための志望理由書の書き方をご紹介します。

大学の志望理由書とは?

志望理由書とは、受験生が志望する大学に対して、自身の志望理由や意欲、目標をまとめた文章です。

主に総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜(旧推薦入試)を受ける際に、提出が求められます。

志望理由書の文字数は、大学によって大きく異なり、一般的に800~2,000字程度です。

志望理由書の基本の書き方4ステップ

志望理由書は、どのような構成・内容で書けば良いのでしょうか。

①入学したいという意思表示、②志望のきっかけ(エピソード)、③大学で学びたいこと・なぜその大学なのか、④締めの言葉の順に書くことで、読みやすく一貫性のある志望理由書ができます。

それぞれ詳しく説明します。

①入学したいという意思表明

志望大学・学部学科への入学したいという意思表明を簡潔にします。

「私は将来~になるために、貴学の〇〇学部〇〇学科を志望いたしました。」のように、将来のなりたい職業ややりたいことなどを述べた上で、入学したい意思を表示することをおすすめします。

例文
  • 私は将来、日本語教師になるために、貴学の〇〇部〇〇学科を志望いたしました。
  • 私は、ITの力を活用して教育格差の解消を目指しています。そのため、貴学の〇〇学部〇〇学科を志望いたしました。

②志望のきっかけ(エピソード)

次に、その大学・学部学科を志望したきっかけと理由を具体的に述べます。

①で挙げたなりたい職業や将来実現したいことに対する興味や関心を持ったきっかけを紹介します。

その職業に就きたい、または将来こういったことをしたいと思うようになった背景には、何かしらのきっかけがあるはずです。

実際に体験した出来事や、誰かから言われた言葉など、具体的なエピソードを交えて書きましょう。

例文
  • 私が日本語教師を目指すきっかけは、~でした。この経験から、日本語を教えるだけでなく、日本で働く外国人労働者の生活をサポートできる日本語教師になることを志望しました。
  • 私が~を訪れた際、~の光景を目にし、生まれ育った地域によって子どもたちの教育環境や機会に大きな差があることを実感しました。この経験を通じて、ITの力を活用し、誰もが住む場所に関係なく良質な教育を受けられる社会を実現することを志向するようになりました。

③大学で学びたいこと・なぜその大学なのか

②のエピソードを踏まえて、志望する大学で学びたい内容について説明します。

その上で、なぜ他の大学ではなく、この大学・学部学科を選んだのか、具体的な理由を記載することが重要です。

例えば、カリキュラム、留学制度、教授、研究実績、就職実績などを挙げることができます。

これらの特徴が、自分の将来の目標とどのように結びついているのかを明確に示すことで、説得力が増します。

例文
  • ~について深く学び、~の資格取得を目指します。貴学の〇〇部〇〇学科では、資格取得を支援する~の制度が充実しており、私の目標達成に向けて最適な環境であると感じ、志望いたしました。
  • 貴学の〇〇学部〇〇学科で~について学び、~の技術を身につけることを目指します。そのため、貴学では、~に関するカリキュラムが充実しており、私の将来の目標に近づけると確信し、志望いたしました。

④締めの言葉

志望理由書のまとめとして、もう一度入学したい意思を伝えます。

学習の意欲や熱意、入学後に挑戦したいことなどを合わせて述べましょう。

例文
  • 以上の理由から、私は貴学〇〇学部〇〇学科への入学を志望します。入学後は、日本語学について学び、日本語を教えるボランティア活動にも積極的に参加します。
  • 以上のように、ITの力で教育格差を解消するために、~の技術や知識を学ぶことを考えています。また、実際にアプリケーション開発にも挑戦する意欲があります。よって、貴学〇〇学部〇〇学科で学ぶことを強く志望します。

志望理由書の書き方の基本ルール5選

志望理由書を書くときは、基本ルールを確認しましょう。ルールを守っていない文章は、幼稚な印象を与えてしまいます。

①文末の表現を統一する

志望理由書の文末は、「です・ます調」または「だ・である調」のどちらかで統一します。どちらでも構いません。

大事なことは、「です・ます調」と「だ・である調」を混ぜないことです。

②一人称は「私」、志望大学は「貴学」と書く

志望理由書では一人称は「私」を使います。一人称とは自分自身を指す言葉です。

私、あたし、僕、俺、自分など様々な言い方がありますが、志望理由書を書くときは、ご自身の性別に関係なく「私」で統一します。

また、志望する大学は「貴学(きがく)」と書きます。ぜひ覚えておきましょう。

③口語体(話し言葉)を使わない

志望理由書を書くときは口語体(話し言葉)ではなく、文語体(書き言葉)を使います。

口語体と文語体の例は下記の通りです。

口語体文語体
(文頭の)なのでしたがって、それ故、つまり
もっとより
いろんな様々な
あとまた、さらに
きつい過酷な、辛い
とても非常に
ずっと~する~し続ける

④「ら抜き言葉」「い抜き言葉」を使わない

「ら抜き言葉」「い抜き言葉」とは、文法的に必要な「ら」や「い」が抜け落ちている表現のことを指します。

話し言葉としてよく使われていますが、志望理由書を書くときは使わないようにしましょう。

ら抜き言葉
  • 見れる  → 見れる
  • 食べれる → 食べれる
  • 着れる  → 着れる
  • 来れる  → 来れる
  • 寝れる  → 寝れる
  • 生きれる → 生きれる
  • 決めれる → 決めれる
い抜き言葉
  • してる  → して
  • 話してる → 話して
  • 使ってる → 使って
  • 食べてる → 食べて

⑤指定文字数の9割以上書く

志望理由書は、指定文字数の9割以上を書くようにしましょう。

例えば、「800字以内」と指定された場合は、720字以上です。文字数が少ないと、原稿用紙に空白が目立ち、やる気や熱意が足りないと見なされることもあります。

指定文字数に収まっていれば少なくても良いのでは、と思うかもしれませんが、しっかり書き切ることで意欲が伝わりやすくなります。

受かる志望理由書を書くためにやるべきこと

志望理由書の書き方が分かったところで、実際に何を書けばいいのか思いつかない方も多いですよね。

受かる志望理由書を書くためには、事前に準備が必要です。

①自己分析

自己分析とは、自分の性格や価値観、強み・弱み、興味関心、これまでの経験などを振り返り、自分自身を深く理解することです。

これまでの人生で、強く印象に残った出来事や言葉、夢中になったこと、嫌だったことなど、箇条書きで書き出してみましょう。

印象的な出来事や、夢中になったことが特に思いつかない方は、自身が今までの人生で最も時間とお金を費やしたものは何か考えてみましょう。

時間とお金を使ったものは、あなたの興味関心があるものではないでしょうか。

②志望校分析

大学側に熱意を伝えるためには、志望校の徹底的な分析が欠かせません。

他の大学ではなく、その大学でなければならない理由を明確に伝える必要があります。

「その大学ならではの価値」が何なのか、情報を集めましょう。そして、その特徴と自分の夢や目標を結びつけていきます。

大学の情報は、パンフレットやホームページで確認できます。どのようなカリキュラム、ゼミがあるのか、またどのような教授がいるのか、など、しっかりと調べましょう。

また、実際にオープンキャンパスに足を運んだり、在学している先輩に話を聞いたりすることもおすすめです。

そこで得た情報や感じたことを盛り込むことで、オリジナリティーのある志望理由になります。

また、アドミッションポリシーや求められる人材像の視点での記述を求められることもあります。

③第三者による添削

合格につながる志望理由書を作成するために最も重要なことは、第三者に添削をしてもらうことです。

自分で書いた文章の良し悪しは、自分では判断しにくいものです。

完成した志望理由書は、学校の先生や外部サービスなどを活用して必ず第三者にチェックしてもらいましょう。

添削を受け、推敲を重ねることで、より良い志望理由書に仕上がります。

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本記事では、大学に受かるための志望理由書の書き方をご紹介しました。

基本の書き方の構成に沿って書くことで、初心者でも読みやすく一貫性のある志望理由書を書くことができます。

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