「Part4に入ると、もう頭がパンク状態……」
「1人がずっと話していて、何の話かわからなくなる」
「Part3はなんとかなるが、アナウンスや留守番電話のトークだけ苦手」
TOEIC L&Rリスニングの最終パートがPart4(説明文問題)です。30問・10トーク×3問、1人の話者が30〜60秒語り続ける——情報量と集中力の両方が試されるパートです。Part3と解き方の骨格は似ていますが、「1人のモノローグ」という点で聞き方の焦点が異なります。
結論から言うと、Part4対策の核心は「設問の先読み」「ジャンル別の話の型を覚えること」「トーク終了後の8秒を次の先読みに使うリズム」です。この記事では、IIBC公式情報と高得点者の知見をもとに、Part4を得点源に変える完全ガイドをお届けします。
1. Part4の出題形式 — Part3との違い
基本ルール(IIBC公式)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問題数 | 30問(10トーク × 各3問) |
| 形式 | 1人の話者によるミニトークが1回放送(トーク文は印刷なし) |
| 設問 | 問題冊子に設問文と4択が印刷。設問文は音声でも読上げ |
| 音声の長さ | おおむね30〜60秒 |
| 所要時間 | 約16分(リスニング全体45分中) |
Part3との比較
| Part3(会話) | Part4(説明文) | |
|---|---|---|
| 話者 | 2〜3人 | 1人 |
| 内容 | やりとり・相談 | アナウンス・電話メッセージ等 |
| 問題数 | 39問 | 30問 |
| 解き方の共通点 | 先読み・設問順・パラフレーズ | 同左 |
Part3で身につけた先読みの技術は、そのままPart4に応用できます。026のPart3記事とセットで読むと、リスニング後半全体の戦略が見えてきます。
特殊な出題(要重点対策)
| 種類 | Part4全体の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 意図問題 | 約3問 | What does the speaker imply when he says, “…”? |
| 図表問題 | 約2問 | Look at the graphic.(解答時間12秒) |

2. 本番の1セットの流れ — 時間を創るリズム
Part4の時間管理は、026 Part3よりもはっきりしたルールがあります。
- 先読み — Direction中・前セットの8秒間に、次の3問の設問を読む
- ジャンル案内 — Questions 71 through 73 refer to the following telephone message. → 先読み中断、トークに集中
- トーク音声(30〜60秒)— この間は先読み禁止。聞き逃し防止
- 設問1 → 8秒 → 設問2 → 8秒 → 設問3 → 8秒
- 設問と選択肢は用紙にあるため、放送を待たず解答可能
- 早くマーク → 残り時間で次セット(Q74〜76)の先読み
- 10セット繰り返し
重要: トークが流れている最中に次の設問を読むと、肝心の音声を聞き逃します。026 Part3では会話中も先読み余地がありますが、Part4ではトーク中は100%リスニングが鉄則です。
3. 先読み — 設問だけを5〜7秒で
読むべき内容
| 設問のキーワード | 聞くべき情報 |
|---|---|
| Where is the announcement being made? | 場所・施設 |
| What is the purpose of the message? | 目的・用件 |
| What will listeners be asked to do? | 指示・次の行動 |
| When will the event take place? | 日時・数字 |
| Who is the speaker? | 話者の身份 |
選択肢まで全部読む時間は通常ありません。疑問詞とキーワードだけで「何を聞くか」をセットしてください。
ジャンル案内で予測する
トークの直前に、次のような案内が流れます。
- …following telephone message. → 留守番電話・折り返し依頼
- …following announcement. → 空港・店舗・社内放送
- …following excerpt from a meeting. → 会議・報告
- …following broadcast. → ニュース・天気・交通
- …following advertisement. → セール・新商品
この1語を聞いた瞬間に、話の型を頭に呼び起こすと、内容の予測精度が上がります。
4. 5つの出題パターンと「話の型」
Part4は、トークのジャンルごとに話の展開がパターン化されています。型を覚えると、漫然と聞く必要がなくなります。
① 電話メッセージ(telephone message)— 出題率が高い
流れ: 名乗る → 目的・用件 → 詳細 → 締め(折り返し依頼・連絡先)
- 聞くポイント: 発信者名、会社名、電話の目的、折り返し番号、期限
- 頻出表現: Please call me back at… / at your convenience / extension 17
注意: Part4の電話は留守番電話への吹き込みです。2人で会話する形式ではありません。
② お知らせ・案内(announcement)
流れ: あいさつ → 目的・概要 → 詳細(変更点・注意) → 締め
- 聞くポイント: 場所、変更内容(便の遅延・会場変更)、聞き手への指示
- 想定: 空港・駅・店内・イベント会場
③ 会議の一部(excerpt from a meeting)
流れ: 報告・提案 → 理由・詳細 → 次のステップ
- 聞くポイント: 話者の役割、議題、決定事項、今後の予定
④ ニュース・放送(broadcast)
流れ: 導入 → 事実・詳細 → 締め
- 聞くポイント: 天気・交通・事件の要点、数字、場所
⑤ 宣伝・広告(advertisement)
流れ: 注意を引く → 商品・サービス概要 → 詳細(割引・期間) → 締め
聞くポイント: 対象商品、割引率、期限、来店・購入の促し

5. トーク中の聞き方 — 設問の順番=情報の順番
Part3と同様、3問の答えは多くの場合トークの時系列に沿って出ます。
| 設問 | 答えが出やすい位置 |
|---|---|
| 1問目 | 序盤(話者・場所・目的) |
| 2問目 | 中盤(詳細・問題点・数字) |
| 3問目 | 終盤(次の行動・結論・指示) |
トーク中は、先読みした設問を頭に置き、数字・日時・Please/You should/Don’t forget などの指示表現に耳を澄ませましょう。
連絡先・URLは「主旨」だけ把握
電話番号やメールアドレスの数字すべてを聞き取る必要はありません(旺文社『英語の友』)。Please call… と聞こえれば「折り返し依頼」、visit our website なら「Web誘導」と把握すれば、多くの設問に対応できます。
6. 意図問題・図表問題の攻略
意図問題
Part3と同型です。引用セリフ(“I’m not sure we can meet the deadline” 等)の直前・直後に答えが隠されています。
- 先読みで引用文を確認 → 意図問題と認識
- トーク中にそのセリフが流れたら、なぜそのタイミングで言ったかに集中
- 正解はパラフレーズ(言い換え)されていることが多い
図表問題
- 設問冒頭の Look at the graphic. を見逃さない
- 図表の種類(表・スケジュール・地図)と、設問が何を問うかを先読み
- トーク中の固有名詞・数字・カテゴリを図表と照合
- 解答時間は12秒(通常8秒より長い)
図表問題は後半セットに多い傾向があります(BERKELEY HOUSE等)。疲れているときほど、設問冒頭の Look at the graphic. をチェックしましょう。
7. ひっかけ対策 — パラフレーズと数字
Part3と共通の対策です。
| ひっかけ | 対策 |
|---|---|
| パラフレーズ | delay → behind schedule、cheap → inexpensive |
| 数字の取り違え | 15/50、13/30 — 聞いた瞬間に選択肢と照合 |
| 同語の選択肢 | トークと同じ単語が選択肢にあっても、文脈が合わなければ不正解 |
間違えた問題は、スクリプトで「トークの語句 ↔ 正解選択肢」をセットでノートに記録しましょう。
8. 効果的な勉強法 — 集中力とシャドーイング
Part4は「リスニングのスタミナ」も試される
Part3の39問の後にPart4の30問が続きます。合計69問・約33分の長丁場です。週1回はPart3〜4を通しで解く模試練習を入れ、本番と同じ集中力を養いましょう。
1トークセットの復習サイクル
- 先読み付きで3問解く
- スクリプトを精読(話の型・正解根拠を確認)
- トーク全体を音読10〜15回(桐原書店メソッド)
- シャドーイング(023の6ステップ — Part4は特に効果大)
- 同じトークを3〜7日反復
Part4の1人語りは、023で解説したシャドーイングの最適素材です。45〜60秒のトークを完コピできるまで反復すると、本番の処理速度が大きく変わります。
おすすめ教材
- IIBC公式TOEIC問題集 — 本番形式の第一選択
- 公式TOEIC Part 3 & 4 音声速解(2024年12月発売)— 5ステップで精聴・音読・実戦
1日25分の学習例
- 10分: 公式問題集Part4を3セット(9問)先読み付きで解く
- 10分: 間違えたトーク1セットの精読+音読
- 5分: ジャンル別「話の型」を1種類復習(例: 電話メッセージの頻出表現10個)
9. スコア別 — Part4の目標正答数
| 目標スコア | Part4目標 | ポイント |
|---|---|---|
| 500点台 | 15〜18問 / 30 | 先読み+電話・アナウンスの型 |
| 600点台 | 20〜24問 / 30 | 8秒の使い方+パラフレーズ20組 |
| 700点台 | 24〜27問 / 30 | 意図・図表の型+通し模試 |
| 800点以上 | 27〜29問 / 30 | 全ジャンル安定+スタミナ |

10. よくある質問(FAQ)
Q1. Part3とPart4、どちらを先に対策すべき?
A1. Part3を先がおすすめです。先読み・設問順・パラフレーズの基本は共通で、Part3の方が問題数が多く練習量を確保しやすいため。Part3で型を身につけてからPart4の「1人語り」「ジャンル別の型」に特化すると効率的です。
Q2. トーク中に次の設問を読んでもいい?
A2. いいえ、読まないでください。 トークは1回限りで30〜60秒。先読み中に設問を読むと音声を聞き逃すリスクが高いです。先読みはトーク前と8秒の解答時間に行いましょう。
Q3. 設問の音声読上げを待たずに答えてよい?
A3. はい、問題ありません。 設問と選択肢は用紙に印刷されています。トーク終了後、すぐマークして8秒の残りを次セットの先読みに充てるのが高得点者のリズムです。
Q4. Part4だけリスニングが伸び悩む
A4. シャドーイング不足が原因のことが多いです。Part4は1人の連続した語りなので、音読・シャドーイングで「英語の語順処理」を自動化すると改善しやすい。023の記事の6ステップをPart4トークに適用してください。
Q5. 最後の2〜3セットで集中力が切れる
A5. 本番前にPart3〜4通しの模試を週1回行い、スタミナを養いましょう。当日はPart1・2で確実に得点し、Part3後半で「あとPart4が10セット」と数え、リズムを崩さないこと。1問迷っても8秒以内に次へ進む習慣が重要です。
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