TOEIC対策

TOEIC IPテストってなに?TOEIC公開テストとの違いは?

TOEIC IPテストという言葉を聞いたことはありますか。

TOEIC IPテストは、TOEIC公開テストと何が違うの?
履歴書やエントリーシートに、TOEIC IPテストのスコアは書けるの?

本記事では、TOEIC IPテストはどのようなテストなのか、公開テストとの違いなどについてご紹介します。

TOEIC IPテストとは?

TOEIC IPテストは、大学、企業、英会話スクールなどが主催するTOEICの団体受験のテストです。IPとはInstitutional Programの略です。

TOEIC IPテストは、従来の筆記テストに加えて、2020年4月からは、オンラインでも受験することができるようになりました。テストはインターネット上で実施されるため、受験者は自宅からも受験することが可能です。

在宅勤務の社員が増えた、テストをするための会場を確保できないなどの企業のニーズに応えて、オンラインでのテストがスタートしました。

TOEIC IPテストには、筆記テスト(マークシート方式)とオンラインテストの2種類があります。

TOEIC IPテストと公開テストの6つの違い

TOEIC IPテストと公開テストには、下記の図の通り6つの違いがあります。

TOEIC IPテスト
(筆記)
TOEIC IPテスト
(オンライン)
TOEIC公開テスト
主催者大学・企業など大学・企業などIIBC
受験会場主催者が用意した会場(会社、大学など)主催者が用意した会場(会社、大学など)、自宅IIBCが指定した会場
受験料4,230円(税込)4,230円(税込)7,810円(税込)
試験内容過去問
リスニング:45分/100問
リーディング:75分/100問
過去問
リスニング:25分/45問
リーディング:37分/45問
最新の問題
リスニング:45分/100問
リーディング:75分/100問
結果郵送:5営業日に発送試験終了直後(パソコン画面で確認)インターネット:17日後
郵送:30日以内に発送
公式認定証なしなしあり

また、IPテストの中でも、筆記テストとオンラインテストでは異なる点が多いです。

それぞれご紹介します。

①主催者

TOEIC IPテストとTOEIC公開テストの大きな違いは主催者です。

TOEIC公開テストは、国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の主催で行われます。

TOEIC IPテストの主催者は、企業や大学などの団体であり、会場の選定や試験監督などもその団体が行います。そのため、団体に所属していないと、TOEIC IPテストは受験することができません。

個人で受験する場合は、TOEIC公開テストを受験することになります。

②受験会場

TOEIC公開テストは、IIBCが指定した会場で行われます。受験会場は受験票が届くまで分かりません。

TOEIC IPテストは、筆記テストの場合は、主催者が用意した会場(会社の会議室、大学の教室など)で受験します。オンラインテストの場合は、主催者が指定した会場または自宅で受験することが可能です。

③受験料

TOEIC公開テストは7,810円(税込、TOEIC IPテストは4,230円(税込)です。

TOEIC IPテストの方が受験料は安くなります。

④試験内容

TOEIC公開テストは、試験の度に最新の問題が出題されます。

TOEIC IPテストは、過去問を再利用しており、過去問の中から出題されます。

また、試験の問題数と時間にも違いがあります。

TOEIC公開テストとTOEIC IPテストの筆記テストは、リスニング45分/100問、リーディング75分/100問です。

一方、TOEIC IPテストのオンラインテストは、リスニング25分/45問、リーディング37分/45問となっており、筆記テストの約半分の時間で試験が終了します。

TOEIC IPのオンラインテストの時間が短い理由は、受験者の能力に合わせてリアルタイムで出題問題が変化するテストシステムを導入しているからです。

最初の25問は全員同じ問題、後半の20問は前半の正答率によって異なる問題が出題されます。

⑤結果が出るまでの時間

TOEIC公開テストは、試験日から17日後にインターネットでスコアを見ることができ、試験日から30日以内に公式認定証が発送されます。

TOEIC IPテスト(筆記テスト)は、IIBCデータセンターへのテスト到着日を1営業日目として、5営業日目(土・日・祝日・年末年始を除く)に発送されます。

TOEIC IPテスト(オンラインテスト)の場合は、試験直後にその場で結果を確認することができます。

⑥公式認定証の有無

TOEIC公開テストは、公式認定証が発行されます。

TOEIC IPテストは、公式認定証は発行されません

IPテストの筆記テストの場合は、スコアレポートが発行されます。オンラインテストの場合は、インターネット上で結果が出ます。オンラインテストの結果は、PDFファイルで保存や印刷することができます。

TOEIC IPテストは履歴書やエントリーシートに書ける?

TOEIC IPテストのスコアは、TOEIC公開テストと同様に、履歴書やエントリーシートに書くことが可能です。

ただし、TOEIC IPテストは公式認定証が発行されません。

公式認定証の提出を求められる場合は、TOEIC IPテストのスコアは使えず、TOEIC公開テストのスコアを提出する必要があります。

TOEIC IPテストのメリット

TOEIC公開テストと異なる点が多数あるTOEIC IPテストですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。

受験料が安い

TOEIC IPテストは受験料が4,230円(税込)です。

TOEIC公開テスト(7,810円)と比較すると、3,580円も安く受験することができます。

何度も挑戦したい方にとっては、有難い価格設定ではないでしょうか。

自宅で24時間受験できる(オンラインテストの場合)

TOEIC IPテストのオンラインテストは、自宅で24時間受験することが可能です。

受験のために会社に出向く必要がないので、在宅勤務の方なども手軽に受験することができます。試験時間も約1時間と短いため、まとまった時間が取りづらい方にもおすすめです。

結果を早く知ることができる

TOEIC IPテストは、筆記テスト5営業日後に結果が発送されます。

オンラインテストなら、試験終了後にその場で結果を確認することができます。

早く結果が出ますので、至急でTOEICのスコアが必要な方に向いています。

TOEIC IPテストのデメリット

TOEIC IPテストには、メリットがある一方で、デメリットもあります。

公式認定証が発行されない

TOEIC IPテストは、公式認定証が発行されません。

筆記テストの場合は、スコアレポート(個人成績表)が発行されます。

オンラインテストの場合は、インターネット上でのテスト結果が画面表示されるのみです。(結果は、PDFファイルで保存・印刷が可能です。)

会社や学校に公式認定証の提出が求められた場合、TOEIC IPテストは公式認定証がないため、そのスコアは使えません。

そのため、就職活動や転職活動などで、複数の企業にTOEICのスコアを提出する場合は、TOEIC IPテストではなく公開テストを受けておいた方が安心です。

リスニングの先読みができない(オンラインテストの場合)

TOEIC IPテストのオンラインテストは、リスニングの先読みができません

先読みとは?

リスニングテストの音声が流れる前に、先に設問と選択肢を読んでおくことです。先読みをすることで、何が問われるのか、どのような選択肢があるのかを事前に知った上で、音声を聞き、答えることができます。

オンラインテストの場合は、1問1問順番に進んでいくので、先の問題を見ることができません。そのため、先読みができなくなります。

英語の音声を聞きながら、同時に選択肢を読む必要があるので、慣れていない方には筆記テストよりも難しく感じるかもしれません。

リーディングの時間配分の調整ができない(オンラインテストの場合)

TOEIC IPテストのオンラインテストは、リスニングもリーディングもUNIT ONEとUNIT TWOの2つのパートに分かれています。

リーディングは、UNITごとに制限時間が設けられています。

リーディング(約37分)
UNIT ONE(約23分)短文穴埋め問題5問
長文穴埋め問題4問
読解問題16問
UNIT TWO(約14分)短文穴埋め問題7問
長文穴埋め問題4問
読解問題9問

そのため、UNIT ONEが早く解き終わったとしても、UNIT TWOにかけられる時間が増えるわけではありません。

UNITごとの制限時間内であれば、そのUNIT内の前の問題に戻り答えを修正することは可能です。

例えば、UNIT ONEを全部解き終わった後に、UNIT ONEの1問目に戻ることはできます。UNIT TWOからUNIT ONEに戻ることはできません。

自由に時間配分を組むことができる筆記テストと比べて、オンラインテストは時間配分の調整に制約があります。

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本記事では、TOEIC IPテストについてご紹介しました。

特に、TOEIC IPテストの中でも、オンラインテストは、試験時間や試験形式などTOEIC公開テストと異なる点が多いです。

メリット、デメリットを理解した上でTOEIC IPテストに挑戦してみてはいかがでしょうか。

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