受験や単位認定、就活などで役立つ英検®。
英検®の受験を検討されている方のなかには、「一体何級を受ければ良いのだろう?」と思っている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、英検®各級のレベルをお伝えします。
各級の問題形式などの特徴も簡単に説明すると共に、合格基準スコアやTOEIC®L&Rテストとの比較などについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
英検®各級のレベルや特徴を解説!
ここでは、英検®各級のレベルと特徴を解説します。
5級&4級
5級は中学初級程度のレベルで、学習すべき単語数は約600語です。
試験は、家庭や地域などの場面において、家族や学校、友達などの身近なトピックを題材とした、リーディングとリスニングの問題で構成されています。
リーディングでは英文の空所に入る語句や会話文を選択する問題、リスニングでは音声を聞いて正しい応答を選択する問題などが出題されます。
4級は中学中級程度のレベルで、合格するために学ばなければならない単語数は約1300語。
4級の試験もリーディングとリスニングの問題で構成されており、出題される問題にはアナウンスの場面や、海外文化の話題も取り上げられます。
また、5級の試験問題に加え、Eメールや説明文を読んで適切な選択肢を選ぶ、読解問題が出題されます。
4級と5級は任意でスピーキングテストを受けることが可能です。
3級
3級は中学卒業程度のレベルで、必要単語数は約2,100語です。
出題される問題の場面・状況については、家庭や学校、地域など4級と変わらないのですが、話題として人物紹介や歴史が加わります。
また、リーディングとリスニングのほか、ライティングの問題も出題され、二次試験としてスピーキングテストを受けなければなりません。
ライティングでは質問に対する回答を英語で書きます。
論理的であるか、語彙・文法を正しく使えているかなどがチェックされます。
スピーキングテストは個人面接で実施され、パッセージの内容やイラストについての質問などについて答えます。
準2級
準2級は高校中級程度のレベルで、約3,500語の単語を覚えなければなりません。
取り上げられる話題は、学校や趣味といった身近なことから、科学、環境、教育など。
リーディングでは、長文の語句補充問題が追加されます。
2つのパッセージを読んで、空所に当てはまる適切な選択肢を選びます。
リスニングの問題形式は3級と変わらないものの、補助イラストはありません。
ライティングについては、3級のように自分に関して聞かれている質問ではなく、答えがないような質問が出されるので、しっかりと対策する必要があるでしょう。
2級
2級は高校卒業程度のレベルで、約5,000語の単語を学ばなければなりません。
ビジネス、医療、テクノロジーなども題材として取り上げられます。
リーディングの問題で点を稼ぐためには、語彙力を鍛えることがポイント。
リスニングでは英語を日本語に訳さず、英語のままで理解する力も必要となります。
なお、2級から履歴書に記載するとアピールになるといわれています。
就職や転職の際、英検®を使ってアピールしたいと考えている方は、まずは2級取得を目指すと良いでしょう。
準1級
準1級は大学中級程度のレベルで、英語圏の国でも暮らしていけるレベルだといわれています。
インプットしておくべき単語数は約7,000語。
リーディングでは長文や設問の内容を理解できる語彙力が必要なほか、速読力も鍛えなければなりません。
リスニングでは、Real-Life形式の内容一致選択が初めて出題されるので、問題慣れする必要があります。
また、ライティングでは、与えられた4つのポイントのうち、2つのポイントを英作文に含めるという指示が追加されています。
1級
1級は大学上級レベルで、取得できれば国際ビジネスの現場で働けるレベルであると見なしてもらえます。
覚える必要のある単語数は、約15,000語。
取り上げられる主な場面には講義、話題としては医療や科学のほか政治も含まれます。
リーディングでは、雑誌や新聞で扱われるような内容や、専門用語を含む長文が出題されます。
リスニングでは、インタビュー内容について質問に答える問題が追加されています。
2次試験では2分間スピーチを行わなければなりません。
そのため、英語で話すことが苦手な方は、オンライン英会話を利用したり、英語圏の方と話したりして、試験に備えるようにしましょう。
英検®各級の合格基準スコア&合格率
日本英語検定協会が公表している英検®各級の合格基準スコアは以下のとおりです。(※1)
各級 | 一次試験 | 二次試験 |
1級 | 2028 | 602 |
準1級 | 1792 | 512 |
2級 | 1520 | 460 |
準2級 | 1322 | 406 |
3級 | 1103 | 353 |
4級 | 622 | 324 (※スピーキングテスト) |
5級 | 419 | 266 (※スピーキングテスト) |
合格率に関しては、2016年度以降データが公表されていないものの、そこまで変わっていないことが推測されます。
したがって、2015年度の合格率を参考までにご確認ください。(※2)
- 1級 :12%
- 準1級:16%
- 2級 :26.4%
- 準2級:36.7%
- 3級 :52.9%
- 4級 :69.9%
- 5級 :81.4%
※1参考元:日本英語検定協会「英検CSEスコアでの合否判定方法について」
※2参考元:English Navi「英検の合格率-2022年最新の合格率って公表されてるの?」
TOEIC®L&Rテストや他の試験との比較
英検®と並び、多くの人が受験する英語の試験といえばTOEIC®L&Rテストです。
TOEIC®L&Rテストは英検®とは異なり、レベル分けがされていないので、英語力に自信がない方は英検®の方が受験しやすいでしょう。
一方で、昇進や昇格、ビジネス英語力の習得を目的とする場合は、TOEIC®L&Rテストの方がおすすめです。
なお、英検®の受験を検討されている方のなかには、TOEIC®L&Rテストと点数を比較したいと思っている方もいるでしょう。
そこで、英検®の各級とTOEIC®L&Rテストのスコアの換算表を作成しましたので、ぜひ参考にしてみてください。(※3)
英検® | TOEIC® L&Rテスト |
1級 | 945点以上 |
準1級 | 785点以上 |
2級 | 550点以上 |
準2級 | 385点以上 |
3級 | 320点以上 |
その他、英検®とIELTSやTOEFL iBTとの換算表は以下のとおりです。(※4)
英検® | IELTS | TOEFL iBT |
1級 | 6.5以上 | 99~108 |
準1級 | 5.5~6.0 | 79~89 |
2級 | 4.5~5.0 | 52~68 |
準2級 | 3.5~4.0 | 44~51 |
3級 | 2.5~3 | 20~32 |
上記はあくまで目安として参考にしてください。
※3参考サイト
・文部科学省「各試験団体のデータによるCEFRとの対照表」
・英検対策に強い4技能型英語塾®キャタルの勉強法解説ブログ「英検準二級のレベルを解説。TOEICやTOEFLとの難易度などを徹底比較」
・英検対策に強い4技能型英語塾®キャタルの勉強法解説ブログ「英検3級のレベルってTOEICやTOEFLとの難易度などを徹底比較」
※4参考サイト
・オーストラリア留学センターbyDEOW「IELTS/ケンブリッジ/TOEFL/TOEIC/英検スコア換算表」
英検®の対策方法
英検®の対策は反復学習を取り入れながら行いましょう。
次々と新しいことを学ぶのではなく、前回の復習をしつつ勉強を進めていくことがポイントです。
また、学習ノートを作るのもおすすめです。
ノートには、英検®対策をしながら難しいと思った文法や、初見の語句などを書き留めてみてください。
作成した学習ノートは、復習する際に使えます。
通学・通勤のときや、就寝前などにスキマ時間ができた際も、ノート開いて単語や表現を確認し、覚えていきましょう。
さらに、音読学習を取り入れるのも良いでしょう。
音読は英語力を総合的に鍛えられる学習法として知られています。
独学で勉強される方は、オンライン英会話のレッスンを受講することも検討してみてはいかがでしょうか。
オンラインレッスンなら自宅学習と組み合わせやすいです。
また、講師に間違いを訂正してもらいながら進められるので、ライティングやスピーキングの対策もしっかり行えます。
まとめ
今回は、英検®各級のレベルや特徴をご紹介しました。
また、TOEIC®L&RテストやIELTSなど、他の試験との換算点もお伝えしましたので、ご自身の今の英語力や、保有しているスコアをもとに、受験する級を決めてください。
冒頭でもお伝えしたとおり、英検®は受験や就活などで使える資格です。
さらに、英検®の勉強をすることで、英語力を総合的に向上させることができます。
英検®対策をとおして英語力を身につけ、目標級に合格して、さまざまな場面で活用してくださいね。
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