就活で英語力をアピールするためや、昇進に向けて、多くの人たちが受験するTOEIC®L&Rテスト。
社会人や大学生の方のなかには、600点取得を目指すべく、日々対策に取り組んでいる方もたくさんいるでしょう。
しかし、
「なんとか500点取れたけど、なかなか600点に届かない…」
「元々英語が苦手で、独学での対策に限界を感じている…」とお悩みの方もいるかもしれません。
そこで今回は、TOEIC 600点を獲得するためのポイントや、おすすめの学習法・教材などをご紹介します。
TOEIC 600点のレベル感も併せてお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
※学習方法を知りたい方は、目次から見たい項目をクリックしてくださいね。
TOEIC 600点のレベルとは?
ここでは、TOEIC 600点のレベルや取得すればできること、必要な勉強時間などについて解説します。
TOEIC 600点は平均スコア
TOEIC®の平均スコアは大体600点あたりです。
たとえば、2023年2月26日に実施されたTOEIC®の平均スコアは606.8でした。(※1)
なお、日本に暮らす人たちが全員、TOEIC®を受験している訳ではありませんので、600点は受験者のなかでは平均スコアですが、一般的には「中級レベル」「英語力がある」と見なされます。
600点は高校卒業レベルで、日常会話や海外旅行ができるレベルともいわれています。
また、自分の意見を述べることが可能。
仕事をする際、交渉などは難しいものの、メールでの簡単なやり取りならできるでしょう。
※1参考元:IIBC「平均スコア・スコア分布 詳細 (第315回)」
英検®や他のテストに換算すると?
これまで英検®を受験してきた方なら、自分の保有級がTOEIC®では何点ぐらいになるのか、気になるところですよね。
文部科学省の「英語の資格・検定試験に関する基礎資料」(※2)によると、英検®2級はTOEIC 550点以上に相当します。
そのため、TOEIC 600点は英検®2級よりも少し上のレベルといえます。
TOEIC 600点はTOEFL iBTなら50前後、IELTSなら5.5あたりです。
なお、英検®やTOEFLなど他の英語試験は、当然ですがTOEIC®とは問題形式が異なるので、上記はあくまで参考程度と考えてください。
※2参考元:IIBC「英語の資格・検定試験に関する基礎資料」
TOEIC 600点から履歴書に書ける
グローバル化が加速する昨今、企業では英語力のある人材が求められています。
したがって、TOEIC®は就活や転職活動にも活用することが可能。
TOEIC 600点から履歴書に書けるといわれているため、600点を突破すれば、英語力のアピールができます。
企業での新入社員や中途社員に期待する平均スコアは、550点あたり(※3)なので、英語を使わない職種を希望する方でも、600点以上を取得すれば就職や転職の際に有利になるのではないでしょうか。
しかし、バイヤーや海外営業などの英語を使った仕事に就きたい場合は、TOEIC 600点では不十分です。
それ以上の700~800点を目指してください。
※3 参考元:IIBC「英語活用実態調査 企業・団体 ビジネスパーソン 2019」
TOEIC 600点以上ならどんな仕事に就ける?
TOEIC 600点を獲得できれば、どんな仕事ができるのでしょう?
600点以上が求められる職種は以下のとおりです。
- 貿易事務
- 英文事務
- 海外営業事務
- 子ども英会話講師
- システムエンジニア
- キャビンアテンダント など
ただし、貿易事務や海外営業事務などの職種は、700点や800点以上のスコアが求められる場合もあります。
大企業に就職する際も、採用時に600点以上が必要となるケースがあるので、大企業への就職を希望する方は、600点以上の取得を目指しましょう。
TOEIC 600点に到達するために必要な勉強時間
ビジネス英語研修カリキュラムの開発といった事業を行う、プロリンガのサイトに掲載されているTOEIC情報によると(※3)、TOEIC 600点に到達するために必要な勉強時間は以下のとおりです。
- TOEIC 200点の場合:700時間
- TOEIC 300点の場合:600時間
- TOEIC 400点の場合:450時間
- TOEIC 500点の場合:250時間
上記から、1日3時間対策する場合、TOEIC 200点の方は約8カ月、TOEIC 500点の方は約3カ月勉強することで、600点に辿り着く力が身につくと計算できます。
しかしながら、集中力や学習効率の程度は人それぞれ。
上記はあくまで目安として認識してください。
※3参考元:プロリンガ「TOEIC情報」
TOEIC®L&Rテストで600点を取るには?ポイントを解説!
ここでは、TOEIC 600点を取得するポイントをお伝えします。
現在地の確認
まずは、今の実力をチェックしましょう。
TOEIC®を定期的に受験している方なら把握されていると思いますが、初めて受験する方や、久しぶりに受験される方は、対策に取り掛かる前に現在地を確認してください。
TOEIC®を受けてみれば、当然、今の実力が分かります。
しかし、公式問題集を活用することでも、実力をチェックすることができます。
集中的に対策を行う
英語が好きというわけでもないのに、何カ月も、何年もTOEIC®対策をすると、疲れてしまってやる気もなくなってしまいます。
また、就活や転職に向けてTOEIC®を受験する方のなかには、「すぐにでも結果を出したい!」と思っている方も多いはず。
そこでおすすめなのが、短期間集中的に対策に取り組むことです。
「2ヶ月間だけ頑張って勉強する!」と決めて勉強すれば、モチベーションを保ちながら学習ができます。
TOEIC®は短期間でもスコアアップを目指せる試験なので、短期間で効率良く勉強すれば、すぐに目標スコアに到達できる可能性があります。
取れる問題を落とさない
TOEIC®はスコアから正答数が算出されるので、ミスして基本的な問題を落とさないようにするのも、大切なポイントの一つ。
易しい問題を60問正解しても、難しい問題を60問正解しても、同じスコアとなるからです。
対策の際は、リスニング問題を繰り返し解き、問題形式に慣れておくこと、文法の基礎固めをすることで、基礎的な問題を落としにくくなります。
また、Part1からPart2、Part3…といった形で、順番に対策をするよりも、対策しやすいパートから取り掛かるのがおすすめです。
Part1、Part2、Part5は点数が取りやすいパートといわれているので、まずはこの3つのパートで高得点を取ることを目指すと良いでしょう。
TOEIC®L&Rテストで600点を獲得するための学習法
ここからは、TOEIC 600点突破を目指す方におすすめの学習法をご紹介します。
今の実力を知る
上述したとおり、まずは今の実力を知ることが大切です。
TOEIC®を受験されている方はそのスコアをベースに、受けたことのない方や、久しぶりに受ける方は、公式問題集を使って実力を確認しましょう。
公式問題集を解く際は、本番同様に2時間で問題を解くようにします。
問題が解けたら、換算表でスコアをチェックして、今の実力を確認してください。
問題形式に慣れる
自分の実力を十分に発揮するために、問題慣れしておくことが大切です。
TOEIC®の問題のなかには、2、3回問題を解くぐらいでは、なかなか慣れることができない問題もありますよね。
問題に慣れていないという理由で問題を落とすことがないよう、繰り返し問題を解くようにしましょう。
前述したとおり、比較的得点しやすいPart1、Part2、Part5をしっかり対策しておいてください。
これら3つのパートの対策については、以下の記事にて詳しく解説しています。
その他のパート別対策が気になる方は、以下の記事もチェックしてみてくださいね。
単語学習
TOEIC®に頻出の単語を学びましょう。
その際おすすめなのが、TOEIC®対策に特化しており、レベル別に単語が掲載されている単語帳です。
このような単語帳を使って、フレーズで単語を覚えてみてください。
たとえば、”cite(~を引用)”という単語を覚える場合、”cite a sentence(1文を引用する)”といった文章と一緒にインプット。
そうすることで、”cite”の意味を忘れても、citeに続く”~a sentence”を思い出せれば、citeの意味を思い出せたり、推測できたりします。
また、反復学習で学ぶのもポイント。
一度で覚えようとせず、何度も学習して覚えることを目標にすれば、覚えられないストレスを感じにくくなります。
さらに、繰り返し学ぶことで記憶の定着も良くなります。
文法学習
先ほどもお伝えしましたが、基礎的な問題を落とさないようにするためにも、文法の基礎固めをしましょう。
その際、単語学習と同様に反復学習を取り入れてみてください。
また、過去進行形、仮定法、現在完了形などいろいろな文法項目を同時に学ぶのではなく、同じ文法事項を集中的に学ぶのも、文法学習のコツです。
同じ文法事項ばかり学習することで、脳内でパターン化され、考えずとも理解できるようになります。
さらに、Part5頻出の出題パターンや問題も頭に入れておきましょう。
文法が苦手な方は、ぜひ以下の記事もチェックしてみてください。
音読学習でリスニング力を向上させる
リスニング力をアップさせたい方は、ぜひ音読学習を取り入れてみてください。
ドリルや公式問題集でPart1~Part4の問題を解いた後、問題に使われている英文を音読してみましょう。
そうすることで、リスニング力強化につながります。
なかでも、短文が使われているPart2の音読がおすすめです。
音読学習を取り入れることで、英語を日本語に訳することなく理解する力が鍛えられ、情報処理能力も高まります。
さらに、音読はリスニング力以外にも、読解力、書く力、話す力も向上させることができる、効果抜群の英語学習法として知られています。
日々の学習に組み込んで、英語力の総合的な強化を目指してみましょう。
多読トレーニング
「読解力をもっと鍛えたい」「リーディングのスコアを上げたい」、と思っている方におすすめなのが、多読トレーニングです。
多読トレーニングをすることで、英語を英語で理解する力が養われます。
その結果、速読力が身につくのです。
何度かTOEIC®を受験したことがある方のなかには、時間内に問題を解き終えることができず、多くの問題を適当に塗りつぶしている方もいると思います。
少しでも多くの問題をしっかり解くためにも、多読トレーニングで速読力の強化を図りましょう。
長文読解が苦手な方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。
TOEIC®L&Rテスト600点を目指す方におすすめの教材
数ある教材のなかで、どの教材を選ぶべきかよく分からず、お困りの方はいませんか?
ここでは、600点突破を目指す方におすすめの、TOEIC®教材をご紹介します!
公式問題集
先ほどお伝えしたとおり、現在地を確認するために役立つ公式問題集ですが、繰り返し解くことでスコアアップを目指せます。
間違った問題はもちろんですが、直感で正答できた問題も含めて、実力で正解できるまで何度も解き直してください。
そうすることで、本番でもしっかり正解できる力が養われます。
また、マークシートを使って時間を計りながら公式問題集を解けば、試験のリハーサルにもなります。
本番直前に、ぜひリハーサルとしても活用してみてください。
TOEIC®L&Rテストに特化した教材
TOEIC 600点到達を目指す方には、基礎固めができる「TOEIC(R) L&R テスト 書き込みドリル【スコア500 全パート入門編】」(以下、「書き込みドリル 500」と呼ぶ)がおすすめです。
「書き込みドリル 500」は、シリーズでのべ570校以上で採用されており、大学や語学学校、企業でも使われている教材です。
文法や問題を解くコツなどの基礎知識が学べるため、問題を解く基礎力がついていない初心者の方でも、問題なく対策を進められるのが魅力。
全パートが網羅されているので、パート別対策もできます。
TOEIC®L&Rテストに特化した単語帳
さまざまなTOEIC®に特化した単語帳のなかでも、おすすめなのが「Database TOEIC®L&Rテスト最強 単語&フレーズ」(以下、「Database TOEIC®」と呼ぶ)。
書き込みドリルもそうですが、この「Database TOEIC®」も、英語教材や学校の検定教科書の開発を手掛ける、桐原書店刊行の教材です。
「Database TOEIC®」の特徴の一つは、レベル別に語句が収録されていること。
例文に含まれる語彙も、同じレベルでかつTOEIC®に頻出のものが使われています。
また、ジャンル別になっているので、ジャンルと関連付けながら単語を学んでいけます。
「Database TOEIC®」は、単語を覚えるのが苦手な方にもおすすめの一冊となっています。
ジャンル別なのもそうですが、同義表現や類似表現と一緒に学習できるため、効率的な対策ができるのです。
文法が学べる教材
先ほどご紹介した「書き込みドリル 500」などを使って文法を学ぶ際、解説を読むだけではよく分からず、しっかりと理解できないこともあるでしょう。
そんなときにあると便利なのが、文法の参考書です。
まだ文法の参考書を持っていない方には、「FACTBOOK」をおすすめします。
各文法項目について、詳しい説明が書かれているので分かりやすいですよ。
なお、文法の参考書をはじめから読み進めていく、といった形で勉強するのは大変なので、よくわからない箇所のみを、辞書を引くような感覚で活用してみると良いでしょう。
音読教材
音読教材として使える教材は、先ほどご紹介した「書き込みドリル 500」です。
公式問題集も音読教材として活用できます。
また、「Database TOEIC®」も音声が付いているため、音読教材として使えますよ。
問題を解いた後や、単語学習をした後に、仕上げとして音読トレーニングを行って、英語力の総合的な強化を図りましょう。
多読教材
Free Reading Speed Testというサイトをご存知でしょうか。
自分でテーマ、レベルを選んで表示される英文を読み、英文に関するクイズに回答しながら長文読解力が鍛えられるサイトです。
さらに、WPMも算出してくれます。
WPMとは英語を読む速度の指標のことです。
WPM150で英文を読めれば、TOEIC®の問題を解き切ることができるといわれています。
Free Reading Speed Testは、無料で多読教材として使えるサイトなので、ぜひ活用してみてください。
◆Free Reading Speed Test:http://www.freereadingtest.com/
短期間でしっかりとテスト対策ができる環境を作る
前述したとおり、TOEIC 600点を取得するポイントの一つは、短期間集中的に対策を行うことです。
だらだらと長期に渡って勉強し続けるよりも、短期で集中的に学習する方が、意欲的に取り組めるメリットがあります。
したがって、短期間集中してTOEIC®対策ができる環境を、ぜひ作ってみてください。
独学で勉強している方は、学習仲間を見つけると良いでしょう。
Twitterで「TOEIC 600点 目標」といったキーワードで検索すると、あなたと同じように600点突破を目指す仲間に出会えますよ。
また、就活などで「なるべく早めに600点を取得したい」とお考えの方や、「プロの講師の指導を受けてみたい」と思っている方には、オンライン講座がおすすめです。
オンライン講座ならスクールに通学する必要もなく、スキマ時間を使って、自宅や近隣カフェなどで対策が可能。
忙しくてなかなかスクールに通う時間を確保できない、ビジネスパーソンや学生の方でも、受講しやすいのが魅力です。
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日本語でのやり取りができるバイリンガル講師が、オンラインレッスンを担当するため、英会話が苦手な方でも安心。
問題の解き方のほか、ご自身に合う効率的な勉強法や、おすすめの教材などについても、日本語で聞けますよ。
学習管理などコーチングサービスのような要素も含まれていますが、1講座30,000円と安価なのも本講座のメリットです。
なんとしても600点突破を目指したい方は?
TOEIC 600点は平均スコアで高校卒業レベル、英検®2級よりも少し上のレベルであることが分かりました。
また、履歴書にも書けることから、就活や転職を控えている方が目標にすると良い点数です。
600点獲得に向けて勉強する際は、現時点での実力を確認し、基本問題をしっかり正答できる力を身につけましょう。
問題形式に慣れ、単語や文法も学びつつ、音読学習も取り入れてみてください。
ご紹介したおすすめ教材もぜひ活用していただき、多読トレーニングができるサイトも利用してみましょう。
短期間集中して勉強ができる環境を構築して、TOEIC 600点突破を目指してくださいね。
なお、すぐに目標スコアを獲得したいのに、なかなかうまくいかない方や、効率的な勉強ができずお困りの方は、KIRIHARA Online Academyの「TOEIC® L&R テスト500~600点突破コース」がおすすめです。
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